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医院だより

第51回『しみ、しわを予防する紫外線対策(続)』

こんにちは、理事長の工藤です。

前号では、「(しみ、しわを予防する紫外線対策」についてお話ししました。

今回は、「しみ、しわを予防する紫外線対策(続)」というお話をします。

しみ、しわを防ぐために、まずは紫外線の基礎知識について知っておきましょう。

「紫外線の種類にはどういうものがありますか?」

紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」の3種類あります。紫外線・・・と聞いて、「UVA」と「UVB」は、あなたも聞いたことがあるかと思います。でも、実は意外にも「UVC」なんてのもあるんですね。でもなぜ、普段「UVC」があまり問題にならないのでしょうか?

それは、UVCは全て、地球上空に存在する「オゾン層」で吸収されてしまい、地表には届かないからです。(ちなみにオゾン層はUVBも一部吸収してくれます。)オゾン層って、大切なお肌の味方なんですね。

日本では、オゾン層は1980年代から減少し始めましたが最近は徐々に回復しつつあります。とはいえ、1960年代と比べるとまだ約2~5%減少しています。1960年代よりも現在の方が、「紫外線を浴びるリスクは高い」と言えるでしょう。

「紫外線の量は住む場所によって違いますか?」

「紫外線量」は、日本では、南に行くほど多くなります。 ですから、南、西の地方にお住まいの方は、特にしっかりとした対策が必要です。沖縄など、南へ旅行に行くときは気をつけてください!

「じゃあ、東、北、の地方に住んでいる人はあまり紫外線対策は必要ないのですか?」

環境省に実際の「紫外線の量」を測定したデータがあります。これによると、観測の始まった1990年代以降、年々、徐々に増加してきていることが判っています。そしてこの紫外線量の増加は、日本の観測地点(札幌、つくば、那覇)の全ての場所でみられました。

つまり、日本のどこにいても、年々紫外線が増加しているということです。ですので、北海道、東北に住んでいるからと言って油断はできません。住んでいる場所に関わらず、やはりきちんと紫外線対策をとる必要があります。

「紫外線の多い時期はいつですか?」

一年のうち、紫外線が多くなる時期は何月ごろでしょう? 答えは・・・「6月末から7月上旬」ごろです。この頃がピークです。とは言え、この前後も十分紫外線量は多いです。 環境省のデータによると、「4月~9月」の間の紫外線量だけで、一年間の紫外線量のうちのなんと「70~80%」を占めます。 「4月~9月」の期間にしっかりとした紫外線対策が必要なことは言うまでもありません。