こんにちは、理事長の工藤です。前号では、「「医学的に正しい爪の切り方」とは?」についてお話しました。
今回は「「手あれ」ができる原因とは?」のお話をします。
■手あれの原因とは?
「手あれ」はかなり大変です。手がカサカサ(乾燥)したり、カピカピに硬くなったり(角化)、パックリひびが割れたり(亀裂)。
さらに、刺激やアレルギーが加わると、ぶつぶつ水泡がでたり、湿疹になったります。
そうなると、かゆかったり、痛かったり・・・とにかく大変です。
これら手にあらわれる症状を総称して「手湿疹(てしっしん)」と呼びます。
このなかでも、指先から始まることが多く、乾燥やひび割れが主体の症状を「進行性指掌角皮症(しんこうせいししょうかくひしょう)」と言います。
ひどい場合、指紋がわからなくなるくらいカサカサになることもあります。
できやすい部位は、主に、利き手の、親指、人差し指、中指です。そこから範囲が徐々に拡大していくことも多いです。
なかには、いつも同じ場所にだけ繰り返し手湿疹が出る、という方もいます。
例えば、いつも左手の薬指1本だけがあれる、といった具合です。
なぜ、そこの一箇所だけ症状がでるのかはわかっていません。
手あれの原因は「皮膚のバリア機能の低下」+「外部からの刺激」で起こります。
このポイントは「手荒れ」の治療に非常に大事なポイントなのでよく覚えておいてください。
まず、「皮膚のバリア機能」について、お話しします。
そもそも健康な皮膚には、皮脂や角層、常在菌といったものがあり、外からの刺激や有害なものが体内に侵入するのを防いでいます。
これが「皮膚のバリア機能」です。
ところが、水仕事などで手をよく使っている方ですと、皮脂が洗い流されてしまい、そのバリア機能が壊れてしまいます。
頻繁に手洗いをする職業、たとえば美容師、飲食店員、看護師などの医療従事者、などがなりやすいのはそのためです。
また、頻繁に水仕事をする主婦、やおむつ交換の度に消毒や手洗いをする子育てママなども手湿疹になりやすいです。
ですので、対策としては水洗いなどの、手の水分を失うような機会を減らすことが重要になります。
しかし、同じ生活をしていても手があれる人とあれない人がいますよね?
美容師さんや看護師さんでも手があれない人もいます。
主婦の方や子育てママだって全員が手湿疹になっているわけではありません。
これは、どうやら「もともとの肌質」も関係しているようです。
例えば、小さい頃アトピー性皮膚炎だった方や、そこまでいかなくても、そもそもの肌質が「乾燥肌傾向」の方に起こりやすいです。
かさかさ乾燥したり、湿疹が出ている方は、すでに水分や油分が失われやすいので皮膚バリア機能が低下しています。
なので、手あれが起こるかどうかの一つ目の要因は肌が丈夫かどうかという「もともとの体質的な側面もある」ということです。
さらに、付け加えるならば季節の影響もあります。
手湿疹は空気の乾燥が強い、秋から冬にかけて多くみられます。
ですので湿気の多い夏は「手荒れはあまりひどくならない」という方も多いです。
もうひとつの要因である「外部からの刺激」についてお話します。
外部からの刺激とは、たとえば美容師さんであればシャンプー、パーマ液などです。
主婦で言えば洗剤、子育てママで言えば、手の消毒などがこれにあたります。
看護師さんなど医療従事者も、手指消毒用のアルコールやジェルが刺激になります。
建設業の方ではセメントなどが刺激になる場合もあります。
この「外からの刺激」を減少させることも治療のポイントです。
【治療のポイント】
①バリア機能を低下させるような要因を除くこと
②外からの刺激を減らすこと
お心当たりがある方は、試してみてください。