単語がパッと出てこなかったり、キッチンに行ったものの何の用で来たのか思い出せない。こんな経験、ありませんか。単なるもの忘れ、と軽く考えているかもしれませんが実はこれら、認知機能低下の初期症状です。
脳が活動したとき、通称“脳のゴミ”とも呼ばれるアミロイドβという老廃物が発生します。アミロイドβは、睡眠中に排出されていきますが、排出しきれない分は、どんどん蓄積されていってしまいます。
数年前まで脳のゴミの蓄積が始まるのは、50代ころとされていました。ところが検査法の進化により、さらに若い年代から蓄積すると分かってきました。最近の論文では、20代から蓄積が始まるとする説もあります。
アミロイドβの蓄積の影響で初めに現れる現象は、「もの忘れ」です。予防するには、適切な睡眠時間を確保し、脳の掃除時間を確保しなければなりません。また、脳に刺激を与えるトレーニング・脳活も有効です。
脳活というと、計算やパズルを連想するかもしれません。それだけではなく、他にも簡単に脳に刺激を与える方法があります。たとえば、毎朝太陽の光を浴びることは、体内時計のリズムを整える立派な脳活です。
手を動かすことも、脳の活性化につながります。特に文字を書くことは、とてもよい脳活です。さらに効果を高めるには、左手と右手で異なる動きをしたり、利き手と違う手で箸やペンを持ってみましょう。
最後に脳活のヒントをいくつか書いておくので、実践してみてください。普段しない動作ほど効果大です。
「早歩き&ゆっくり歩き」1分ずつ繰り返す
「1日3回の階段の上り下り 」運動で認知機能をUP
「腹式呼吸」「ストレッチ」血流と脳に入る酸素が増加
「ときめくことを書き出す」ドーパミンが認知機能強化
「本や雑誌を音読」「ひと口30回しっかり噛む 」
「料理の献立作り」「2日前の日記を書く」