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医院だより

かかと落としとミニジャンプで 「骨を強くしよう!」

骨力に自信はありますか? 骨密度は歳をとるにつれて低下し、何もしないでいると、骨粗しょう症のリスクが高まります。そもそも、女性は閉経の5年くらい前から女性ホルモンの「エストロゲン」が減少します。エストロゲンには骨の破壊を抑制する働きがあり、減少すると骨密度が一気に減ってしまうのです。

 平均的な日本人女性の場合は、50代で骨密度が80%くらいまでになり、対策をとらないでいると、60代では3人に1人が、70代以上では2人に1人が骨粗しょう症になると言われています。骨粗しょう症は自覚症状がないのが厄介で、骨折してはじめて気づいたという人も多く、ちょっとした動作で簡単に骨折します。なかにはちょっと転んだだけで大腿骨が骨折し、そのまま寝たきりになってしまうケースもあります。実際、大腿骨を骨折すると、5年生存率が50%というデータも。

 では、対策としてどんなことをすればいいのでしょうか。ポイントは食生活と運動にあります。食生活ではタンパク質やカルシウム、ビタミンDを積極的にとること。カルシウムをとるためには牛乳がおすすめで、ビタミンDはサケなどの魚類に多く含まれています。また、ビタミンDは紫外線にあたることで体内で作られるので、外に出て太陽の光を浴びることも必要です。

 一方、食生活以上に重要なのが運動。骨にやや強い振動が伝わるような運動が効果的で、おすすめなのが「かかと落とし」と「ミニジャンプ」です。かかと落としはかかとを上げてつま先立ちになり、ストンと落とすだけ。イスの背などにつかまって行うのでもOKです。1日30~50回を目安に行いましょう。一方、ミニジャンプは高さ10cmくらいの台に乗り、軽くジャンプして下りるというもの。かかと落としよりも刺激が強くなります。こちらも、1日30~50回が目安です。ほかに踏み台昇降や縄跳びを行うのでも効果があります。