「断捨離」でおなじみのやましたひでこさんによると、すっきり片づけたいのにできないのは、管理できるものがキャパシティを超えているからだとか。
たとえば、テーブルの上に何も置かない状態にしたいと思って片づけようとしても、引き出しの中がいっぱい。ソファの配置を変えたいと思っても、まずまわりにあるものをどかさないと動かせない。このような状態ではすっきりさせることは容易ではありません。キャパオーバーの状態では、心も体もスムーズに動かないのです。一方で、部屋はすっきり片づいているけれど、家の中には収納家具や収納グッズがあちこちにあり、それらの中がぎゅうぎゅうに詰まっているというケースがあり、こちらもNG。ものが多いと管理や収納に手間や時間がかかり、体が疲れるし、気持ちがなえてしまいます。まずはものの量を減らすことが一番です。
ここで「まだ使えるのに捨てられない」と考える人は多いでしょう。使えるかどうかで判断すると、たいていのものは使えます。大事なのはものではなく、自分自身。ものが多いせいで空間が圧迫される状況では、自分は気持ちよく暮らせません。
しかも、使えるけれど必要のないものであふれた家は空間がよどんでいます。よどんだ空間にいれば、自分の心や体までよどんでしまうのです。逆に、空気がきれいで気持ちのよい空間にいれば、自分が機嫌よくいられます。すると、前向きに考えられるようになり、毎日の暮らしが楽しくなるでしょう。さて、断捨離のコツは小さな場所からはじめること。たとえば、バッグの中や引き出し1個分など。中身をすべて出して、いるものといらないものに分けます。いらないものを捨てることで、手放す力がつきます。すると、すっきりして気持ちいい、ものがとり出しやすくて心地よいと感じるでしょう。それを繰り返すことで手放す力が増し、あちこち断捨離したくなっていくのです。