こんにちは、理事長の工藤です。
前号では、「乾燥肌は○○を見ればわかる」というお話をしました。今回は、「あなたのシミは何のシミ?」というお話をします。
■そもそもあなたのシミは何のシミ?
まず、そもそも「シミ」と呼ばれるものには、何種類ものタイプがあります。
具体的には、
・老人性色素斑
・脂漏性角化症
・雀卵斑
・炎症後色素沈着
・肝斑
・後天性真皮メラノサイトーシス
・・・などです。
一種類のシミだけではなくて、何種類かのシミを同時に合併している人もいます。
・・・というよりも、むしろ、40代以上の女性であれば、複数のシミを合併していることがほとんど、と言っても良いくらいです。そして、このシミの種類によって、治療法が変わってきます。ということは、裏を返せば、同じ治療をしてみても、効くシミと、効かないシミがある、ということでもあります。ここでのよくある間違いは、「自分のシミのタイプを知らないままで、本来、全く効果がない治療法を続けていた」というパターンです。
要するに、全く見当違いの
・化粧品
・シミ取りクリーム
・エステ
・病院からのお薬
・レーザー治療
・その他の美容医療
などを続けてしまっていた・・・というパターンですね。全く違うしみに対して、全く見当違いの治療をしていては効果がないのも当たり前です。ですので、「まずは自分のシミはどのシミなのか」を知ることが大事です。お近くの皮膚科を受診して「自分のシミは何なのか」を診断してもらうのも良いでしょう。それによって治療法が変わってきます。
■「老人性色素斑」の治療とは?
とはいえ、実際のところシミで比較的多いのは「老人性色素斑」と「肝斑」です。ですので、まずはここから解説していきましょう。まずは「老人性色素斑」です。これは頬、おでこ、あごなどどこにでもできます。だいたい1~3cm前後の楕円形の形になることが多いです。薄い茶色のものから、黒に近い濃いめのものまで様々です。原因として、
・加齢による皮膚の衰え
・若いころの紫外線の影響
・長年のスキンケア不足
・食事などによる栄養素の不足
などが考えられます。
治療はシンプルで「レーザー治療」です。ほとんどはレーザー1発で治ります。よほど濃いシミの場合、2~3回繰り返す必要がありますが、90%は1発で済みます。レーザー治療後カサブタができますので、治療後1~2週間は軟膏を塗ったり、テープを貼ったり・・・といった処置が必要になります。治療は1回で済みますが、完全に消えるまでは、3か月~半年程度かかります。 この間の期間は、レーザーを打った部分が勝手に薄くなっていくものなので、特に治療や処置は必要ありません。このシミはかなり治療が楽な部類に入ります。ただし、注意点としては、レーザー治療は美容治療に当たるので、保険適用外(自費診療)となることです。費用は大きさに比例して値段が高くなり、小さいほど安くなっていきます。
お近くの皮膚科を受診して相談してみてください。